日本有数の工業都市、四日市市にある、国の登録有形文化財「伝七邸」。
伝七邸は、明治29年に「紡績王」と呼ばれた第十世伊藤伝七翁の別邸として建てられました。
これは、伝七邸と共に歩んだ伊藤伝七と、彼を支えた渋沢栄一の激動の物語です。
東海ラジオで毎週月曜日よる7時45分~8時に放送中
出演者/慶應義塾大学経済学部 教授 橋口勝利
(公財)渋沢栄一財団 渋沢史料館 顧問 井上潤
株式会社ワイエムプラス・縁 不破縁
音声ファイル版
2024年4月放送 #53
橋口先生の単著「近代日本の工業化と企業合併:渋沢栄一と綿紡績業」を刊行して2年。渋沢栄一を記述することに、どのような想いを持たれていたのか、また刊行から2年という歳月が流れ、先生自身にどのような変化や影響があったのか。9回にわたっておききします。
渋沢栄一の志は現代にまで受け継がれます。渋沢栄一賞となる企業を発掘し、次世代育成として中高生を育て、町おこしとして地域を発展させる。渋沢栄一の息遣いが現代社会を捉えなおすきっかけをくれます。
今月から矢田績シリーズ後半です。名古屋を拠点に移した矢田績は、いよいよ三井銀行名古屋支店長として、奥田正香、豊田佐吉、服部商店(のちの興和株式会社)らへのかかわりを深めていきます。矢田績の名古屋に対する想い、実業家たちへの支援の期待はどこにあったのでしょうか。
今月は、近代の名古屋を拠点に、政財界に活躍して近代名古屋の形成に貢献した矢田績に関するシリーズです。慶應義塾に学んだ矢田績は、1905 年に三井銀行名古屋支店長として、「名古屋の渋沢栄一」奥田正香、豊田佐吉、服部商店(のちの興和株式会社)らに強い影響を与えます。また1925 年に名古屋公衆図書館の設立を主導し、文化的な功績も大きく評価されています。矢田績の人生を歩みながら、名古屋の近代史、財界史を振り返ります。
2023年12月放送 #36~
渋沢栄一の肖像をデザインした新紙幣が2024年発行されることを記念したフォーラムが、帝国ホテルで開催されました。栄一が現代に生きていたら何を語るのか、参加した経営者にむけて、井上顧問が講演を行っており、今月は、そこで話された内容をご紹介いただきました。
2023年11月放送 #32~#35
今月は、渋沢史料館 顧問 井上潤さんが、栄一の生家である中の家修復の話から、栄一アンドロイドの話まで、現在と過去を重ね合わせながら話しが進行し、栄一が現代に与えた影響に新たな価値について言及されています。
2023年10月放送 #27~#31
明治時代の名古屋近代化に貢献した奥田正香は、三重紡績を創設し、社長に就任しました。三重紡績は、のちに栄一の仲介があって、松本重太郎の大阪紡績と合併し、東洋紡績へと発展します。今月は、日本経済史を専門とされる橋口教授に、その発展に関わった3人の出会いを中心に解説いただきました。
2023年9月放送 #23~#26
今月は、西の渋沢栄一と呼ばれた松本重太郎について、橋口勝利教授に解説いただきます。松本重太郎は関西経済を支える大企業数十社の創設に携わった実業家。東洋紡績の前身である大阪紡績を渋沢栄一と協力して創業したことから、栄一と縁の深い人物といえました。
2023年8月放送 #19~#22
今月は、渋沢栄一の故郷である深谷市の市長を務める小島 進さんをゲストでお招きし、解説に慶應義塾大学教授 橋口勝利さん、聞き手に不破縁さんとなる特別版となりました。小島市長から、栄一の故郷への想いをお聞きし、さらに市長自身が決断を迫られたとき「栄一だったらどう判断するだろうか」と自問されることがあるなど市政への考えをお聞かせいただきました。
2023年7月放送 #14~#18
渋沢栄一の生涯と事績に関する資料を収蔵・展示し、栄一の活動を広く紹介する渋沢史料館。今月は、井上潤さんが、同史料館の顧問に着任されるまでの経緯や、史料館の発展について、お話を聞くことができました。
2023年6月放送 #10~#13
今月は、渋沢史料館の顧問である井上潤さんに、栄一の起源をテーマに、影響を受けた両親や師匠である尾高惇忠の話を中心に解説をいただきました。
2023年5月放送 #05~#09
栄一の志は現代にも受け継がれています。道徳経済合一説を唱えたことで、近代化が大きく発展し、日本の近代産業が築かれました。子孫である澁澤幸子さんなどにも触れ、現代社会に受け継がれる栄一の志について解説いただきました。
2023年4月放送 #01~#04
今月は、渋沢栄一が攘夷を志しながらも、幕臣へ転身した話を中心に、日本の近代産業研究の第一人者、橋口勝利教授にわかりやすく解説していただきました。